主なシャントトラブルとその対処法
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主なシャントトラブルとその対処法
血液透析を続けていくためには、シャント(内シャント/バスキュラーアクセス)がとても重要です。
シャントとは、主に腕の「動脈」と「静脈」をつないで、透析のときに針を刺しやすく、十分な血液を取り出せるようにした血管のことです。
シャントは毎回の透析で使うため、どうしてもトラブルが起こりやすい場所です。
・血流が悪くなる
・腫れてくる
・出血しやすくなる
・痛みやしびれが出てくる など
こうしたサインに早く気づいて、早めに受診・治療することで、シャントを長持ちさせ、透析の質も保つことができます。
このページでは、
を、なるべくわかりやすくご説明します。
※ここでお伝えする内容は「一般的なお話」です。実際の治療方針は、必ず担当の先生とご相談ください。
シャントに起こりやすい主なトラブルには、次のようなものがあります。
以下で、それぞれについて詳しくご説明します。
できるだけ早めの受診が大切です。
こうしたときは、数日以内を目安に受診をおすすめします。
特に、スリルがまったく触れない場合は、できるだけ当日中に相談してください。
シャントの一部が、こぶのように大きくふくらんでくる状態です。長く使ったシャントでよく見られます。
次のようなときは、早めの受診(目安:1~2週間以内)をおすすめします。
皮膚が破れて出血した場合は「緊急」の対応が必要です(「12. 緊急受診」の項目もご参照ください)。
ガーゼやタオルがすぐに血で真っ赤になるほど出血した場合、命にかかわるほどの大量出血になることがあります。
夜間の寝ている間の出血など、気づくのが遅れるケースは特に注意が必要です。
※腕の根元を強くひもで縛ると、血管を傷めたり、手の血流が途絶える危険があります。救急隊や医師の指示がない限り、避けてください。
次のような場合は、迷わず救急車を呼ぶことをおすすめします。
そこまでひどくない場合でも、
といったときは、近日中(できれば数日以内)に当院や透析施設へご相談ください。
次のようなときは、当日~翌日中の受診をおすすめします。
38℃以上の高熱や悪寒、急な悪化がある場合は、救急受診の対象となります。
シャントに血流がたくさん流れすぎて、手や指の血流が不足してしまう状態です。
これを「スチール症候群」と呼ぶことがあります。
次のような症状がある場合は、早め(目安:1週間以内)に血管外科受診をおすすめします。
安静にしていても強い痛みがある、指先の色が黒くなってきたといった場合は、緊急の受診が必要です。
シャント側の腕や手が、一方だけむくんで太く見える、首や胸のほうまで血管が浮き上がって見える、腕がだるく、重い感じがする…。
これは、シャントから心臓へ戻る静脈がどこかで狭くなり、血液がうっ滞している状態(静脈高血圧)のことがあります。
シャントの血流が多すぎると、心臓が常にたくさんの血液を送り出す必要があり、心臓に負担がかかります。
これを「高流量シャント」といい、心不全の原因・悪化要因になることがあります。
このような場合は、早め(1~2週間以内)に主治医や当院へご相談ください。
夜間に横になると息が苦しい、少し動くだけで息切れがひどい、胸痛がある場合は、救急受診が必要なサインです。
まずは透析施設の先生・看護師にご相談ください。
といった場合は、早めに血管外科の受診もご検討ください。
シャントトラブルを早く見つけるために、ご自宅でのセルフチェックがとても大切です。
1)触る(スリルの確認)
2)見る(見た目の変化)
3)感じる(痛み・しびれ)
毎日、できれば入浴前後など決まった時間帯に確認すると変化に気づきやすくなります。
「前と比べてどうか」を意識することがポイントです。
次のような症状は、救急車を呼ぶ、もしくはすぐに救急外来を受診すべきサインです。
こうした症状がある場合は、迷わず119番通報をしてください。
当院では、シャントトラブルに対して次のような診療を行っています。
他院の透析施設に通院中の方でも、シャントだけのセカンドオピニオン・ご相談をお受けしています。
まずはお気軽にお問い合わせください。
受診の際は、可能であれば次のものをご準備ください。
当院では説明を丁寧に行い、疑問に寄り添いながら最適な治療方法をご提案しています。
どのような段階でもお気軽にご相談ください。
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